
「亡くなった父の相続登記をしようとしたら、古い戸籍の附票や住民票の除票は廃棄されていると言われた・・・」
長年にわたり相続登記をしていなかった場合、このような問題が生じることがあります。
戸籍の附票などを取得できなくても、
今回は、実務上よく使われる方法をご説明します。
■ なぜ「戸籍の附票」などが必要なのか?
相続登記では、通常、被相続人(亡くなった方)の住民票の除票または戸籍の附票を提出します。
これは、戸籍に記載された被相続人と、不動産の登記事項証明書に記載された所有者が同一人物であることを確認するためです。
たとえば、登記事項証明書上の住所が「立川市」で、亡くなったときの住所が「八王子市」であれば、戸籍の附票などによって、その間の住所のつながりを証明します。
■ 古い戸籍の附票などが廃棄されていることも
以前、住民票の除票や戸籍の附票の除票の保存期間は、原則として5年間でした。
現在は法改正により150年間に延長されていますが、すでに廃棄されたものが復元されるわけではありません。
そのため、原則として平成26年6月19日以前に除票となったも
この場合には、次のような方法を検討します。
■ 方法① 被相続人名義の「権利証」を提出する
被相続人が不動産を取得したときの権利証(登記済証)が残っていれば、被相続人と登記名義人が同一人物であることを確認する資料として使用できます。
※被相続人名義の所有権に関する登記済証が対象です。
(平成29年3月23日付法務省民二第175号)
■ 方法② 登記上の住所と本籍が一致する戸籍を提出する
登記事項証明書に記載された被相続人の住所と、戸籍に記載された本籍が一致する場合には、通常は、その戸籍によって同一人物であることを確認できるとされています。
該当するケースは多くありませんが、他の代替書類を提出せずに済みます。
■ 方法③ 固定資産評価証明書などを組み合わせる
① 被相続人の住民票の除票または戸籍の附票
② 固定資産税の納税証明書または固定資産評価証明書
③ 不在籍証明書および不在住証明書
④ 被相続人の戸籍・除籍・改製原戸籍
上記の書類を組み合わせることで、次のつながりを確認できることが必要です。
・登記事項証明書上の不動産と、納税証明書などに記載された不動産が一致する
・登記名義人と、納税義務者の氏名が一致する
・納税義務者の住所・氏名と、住民票の除票または戸籍の附票に記載された被相続人の住所・氏名が一致する
・住民票の除票または戸籍の附票に記載された本籍・氏名と、戸籍に記載された本籍・氏名が一致する
この取扱いは、令和5年12月の法務省通知によって明確にされています。
(令和5年12月18日付法務省民二第1620号)
■ 方法④ 「上申書」を提出する
権利証がなく、上記②または③の方法も使えない場合には、上申書を提出する方法があります。
上申書には、「戸籍に記載された被相続人と不動産の登記名義人が同一人物である」旨を記載します。一般には、相続人全員が実印を押印し、印鑑証明書を添付します。
このほか、事案に応じて、不在籍証明書・不在住証明書、戸籍の附票などの廃棄証明書、固定資産評価証明書などを提出します。
必要書類は、
■ まとめ
戸籍の附票や住民票の除票が廃棄されていても、
権利証や固定資産評価証明書など、残されている資料を組み合わせることで、手続きを進められる可能性が高いです。ただし、
当事務所では、これらの調査をはじめ、
「戸籍の附票が廃棄されていた」
「権利証が見つからない」
「登記上の住所と亡くなったときの住所がつながらない」
といった場合も、まずはお気軽にご相談ください。
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