
ご夫婦にお子さんがいない場合、実は相続のトラブルが起きやすくなります。
たとえば、「夫」が先に亡くなったとき、相続人は「妻」と「夫の直系尊属(父母など)」です。
しかし、夫の父母などが他界している場合は、「夫の兄弟姉妹」が登場します。
こんなトラブルが起きたら、どうしますか?
弟:「先祖代々守ってきた土地だから、私に相続させてほしい」
妻:「でも、私が住む家がなくなってしまうので困ります。自分が亡くなったときに土地を戻すよう、遺言書を書くので…」
弟:「いや、遺言は書き換えられるかもしれないし、不安だ」
大切な妻の晩年の生活を守るため、兄弟姉妹に相続させない方法は大きく3つあります。
① 遺言書を作成する
最もシンプルで、確実な方法です。
兄弟姉妹には「遺留分(最低限の取り分)」がありません。
そのため、「妻にすべての遺産を相続させる」という遺言書を作っておけば安心です。
さらに、妻が先に亡くなる可能性も考え、「その場合は〇〇に相続させる」という予備的遺言を残しておけば万全です。
税務面でも大きなメリットがあります。
・配偶者の相続は1億6000万円まで非課税
・自宅の土地は小規模宅地特例(8割の評価減) を活用
・登録免許税や不動産取得税の軽減
相続税や登記費用のどちらも優遇されるため、とても有効です。
② 生前贈与を活用する
「贈与税が高いのでは?」と思う方もいますが、夫婦間には特例があります。
婚姻20年以上の夫婦なら「おしどり贈与」が使えるため、自宅を妻に贈与する場合、2110万円(2000万円+基礎控除110万円)まで非課税になります。
ただし、
・翌年3月15日までに住み始めて住み続けること
・贈与税の申告をすること
など条件がいくつかあるので、税務署または税理士に確認しておくと安心です。
③ 生命保険を活用する
生命保険金は「受取人固有の財産」とされ、遺産分割の対象外です。
夫が妻を受取人にしておけば、そのまま妻に支払われます。
さらに、もし兄弟姉妹から相続分を請求されても、保険金をその資金に充てられるので安心です。
ただし、保険金が高額すぎる場合は「実質的に遺産と同じ」とみなされ、遺留分の対象とされる可能性がある点は注意してください(最高裁平成16年10月29日判決)。
まとめ
子どものいないご夫婦は、両親または兄弟姉妹、さらには甥や姪が相続人になることが多く、トラブルに発展しやすいのが現実です。
「仲が良くない」「疎遠になっている」ような親族が相続人になると、話し合いが難航することも少なくありません。
大切な配偶者を守るためにも、遺言書・生前贈与・生命保険を組み合わせて、事前に対策しておくことが大事です。
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