
「生前贈与」は、贈与者が亡くなる一定期間(※)以上前に行うことで、原則として相続税の対象から外すことができます。
(※税制改正により、加算期間は3年から7年に延長中。2030年までは段階的に延長。)
そのため、有効な相続税対策として活用されることが多いです。
しかし、税務調査で「生前贈与」と認められず、相続財産に加算されてしまうケースが少なくありません。
■ なぜ否定されるのか?「名義預金」という問題
税務署は、亡くなった方の過去10年分の預金通帳を細かく確認します。
そこで見つかることが多いのが、「名義預金」です。
「名義預金」とは、たとえば、預金の名義が母や息子になっていても、実際には、贈与者である父だけが管理しているような預金のことです。
この場合、「贈与の実態がない」と判断され、「生前贈与」とは認められません。
結果として、相続税の課税対象となり、追徴課税されてしまいます。
■ 生前贈与と認められるための2つの条件
①贈与者と受贈者の双方が、贈与があったと認識していること
②受贈者が、自由にお金を使えること
たとえば、祖母が孫名義の通帳を勝手に使い、孫には知らせず毎年110万円ずつ入金し、通帳を金庫に保管していた場合――
このケースでは、孫は通帳の存在を知らず、自由に引き出すこともできないため、「生前贈与」にはなりません。
■ 証拠を残す「贈与契約書」
上記2つの条件を満たしていても、「贈与を認識していた」ことは口約束だけでは証明できません。
そのため、「贈与契約書」を作成しておくことをおすすめします。
シンプルな文面で良いので、それに贈与者と受贈者の住所と氏名、金額、贈与日を記載し、押印すれば完成です。
認印でも構いませんが、署名は自筆にしておくと、本人が認識していたという証拠になります。
■ 税務調査の現実
国税庁の統計によると、税務調査(簡易な調査含む)は6件に1件の割合で行われ、正式な税務調査を受けた方の8割以上が追徴課税になっています(2022年実績)。
最近は「相続税の基礎控除ギリギリの遺産額」の方に対する調査が増えているので、注意しましょう。
■ まとめ
「うちは財産が少ないから大丈夫」と思っていても、「名義預金」の指摘を受けて課税されるケースは珍しくありません。
痛くもない腹を探られないためにも、「生前贈与」の事実を証明できるように準備しておきましょう。
当事務所では、生前対策に強い税理士と連携し、不動産も含めた生前贈与のサポートを行っています。
ご家族が安心して相続を迎えられるように、まずはお気軽にご相談ください。
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